どうして?
あと、新しいクリエイティブを試すときも 別キャンペーンにした方が分かりやすいかなと思って。
① 広告初心者が陥るワナ|とりあえずキャンペーンを分ける
新しい広告を配信したい。
新しい地域を試したい。
新しいターゲットを試したい。
そんなとき、 「新しい検証だから、新しいキャンペーンを作ろう」 と考えることがあります。
たとえば地域ごとに、
キャンペーンB:神奈川
キャンペーンC:千葉
キャンペーンD:埼玉
と分けたとします。
さらにクリエイティブを検証するたびに、
キャンペーンF:東京・クリエイティブB
キャンペーンG:神奈川・クリエイティブA
キャンペーンH:神奈川・クリエイティブB
と増やしていく。
気づけば、キャンペーン一覧を見ながら、
「なぜ、このキャンペーンを分けたんだっけ?」
という状態になってしまうことがあります。
キャンペーンを分けること自体が悪いわけではありません。
必要な理由があれば、もちろん分けます。
問題なのは、 「なぜ分けるのか」を考えず、とりあえず分けること です。
まずは「なぜ分ける?」を考えてみよう!
② 本当にそう?|キャンペーン構造に絶対的な正解はない
広告運用について調べていると、
「ターゲットごとに広告グループを作るべき」
「キャンペーンはできるだけまとめるべき」
といった、さまざまな考え方が出てきます。
でも私は、キャンペーン構造を考えるとき、 「キャンペーンは何個が正解?」 とは考えません。
それよりも、
「なぜ分ける必要があるのか?」
を考えます。
たとえば、
目標CPAが違う
配信地域を分けたい
商品やサービスが違う
ターゲットごとの成果を検証したい
入札戦略を変えたい
といった理由があります。
明確な理由があるのであれば、キャンペーンや広告グループを分ける意味があります。
反対に、 同じ目的・同じ目標・同じ条件なのに、なんとなく分けている のであれば、本当にその分割が必要なのかを一度考えます。
私が意識しているのは、 必要以上に構造を細分化しないこと です。
「なぜこの構造?」を説明できればOK。目的に合う形を作っていこう!
③ なぜそうなる?|媒体によって設定できる階層が違う
キャンペーン構造を考える前に、まず知っておきたいことがあります。
それが、 「何を、どの階層で設定できるのか」 です。
広告媒体には、基本的に、
↓
広告グループ・広告セット
↓
広告
という階層があります。
ただし、 同じ設定項目でも、媒体によって設定する階層が違います。
たとえばYahoo!広告の検索広告では、地域や曜日・時間帯はキャンペーン単位、年齢・性別は広告グループ単位で設定します。
Yahoo!ディスプレイ広告では、地域・年齢・性別など、多くのターゲティングを広告グループ単位で設定します。
Meta広告でも、配置などの主要な配信条件は広告セット単位で設定します。
つまり、
「この検証をしたい」
↓
「では、どの階層で設定できる?」
という順番で考える必要があります。
そのため私は、キャンペーン構造を考える前に、
広告グループ・広告セットで設定できること
広告で設定できること
を確認します。
媒体の仕様は変更されることもあるので、実際に構造を作るときは最新の管理画面や媒体ヘルプも確認します。
「機械学習をためる場所」は媒体によって違う
ここは少し注意が必要です。
よく、
「広告グループ単位でたまる」
と言われることがあります。
ただ、実際には媒体や入札方式によって異なるため、 「必ず特定の1階層だけに学習がたまる」 と考えるのは少し単純化しすぎです。
たとえば自動入札では、新しい入札戦略の作成や設定変更、構成変更などによって、最適化のための調整が入ることがあります。
そのため私は、 「CVを必ず1キャンペーンにためる」 と考えるより、
必要以上に分割して、予算やCVデータを細切れにしない ことを意識しています。
たとえばCVが10件獲得できたとしても、
キャンペーンB:CV 2件
キャンペーンC:CV 4件
キャンペーンD:CV 1件
のように分かれていれば、予算やCVが複数の配信単位に分散しています。
それよりも、 プラットフォームが最適化しやすいだけの配信量・データ量を確保できる構造になっているか を考えることが大切です。
そのうえで、予算やCVを細かく分けすぎないようにしよう!
④ 具体例|地域を分けて検証したい場合
たとえば、
神奈川
の2地域で広告を配信していて、 「東京と神奈川でCPAに違いがあるのか確認したい」 とします。
ここですぐ、
神奈川キャンペーン
と作るのではなく、まず、
「何を検証したいのか?」
を考えます。
ケースA|成果を確認したいだけ
単純に、 「東京と神奈川で成果に差があるのか知りたい」 のであれば、媒体によっては同じ構造のまま地域別に成果を確認できる場合があります。
その場合、 わざわざキャンペーンを分けなくても検証できる 可能性があります。
ケースB|地域ごとに予算を完全に分けたい
一方で、
神奈川:日予算10,000円
のように、 地域ごとに使う広告費を明確に分けたい のであれば、キャンペーンを分ける意味が出てきます。
ケースC|地域ごとに目標CPAや戦略が違う
さらに、
神奈川:目標CPA 15,000円
のように、地域によって目標や戦略そのものが違う場合も、構造を分ける理由になります。
つまり、
「地域が違うから分ける」のではなく、「地域によって何を変えたいのか」で判断する ということです。
予算・目標・戦略のどこを変えたいのかから考えてみよう!
⑤ 私ならどう判断する?|「何を検証したいか」から逆算する
STEP1|まず「何を検証したいのか」を決める
私は構造を作る前に、 「今回、何を知りたい?」 を決めます。
20代と30代で反応が違うのか知りたい
クリエイティブAとBを比較したい
訴求AとBを比較したい
ここが曖昧な状態で構造を作ると、キャンペーンや広告グループだけが増えて、 何を検証しているのか分からない 状態になりやすくなります。
STEP2|その設定をどの階層で変更できるか確認する
次に、
広告グループ・広告セットで設定する?
広告で変更できる?
を確認します。
Google・Yahoo!・Metaなどで、設定できる階層は異なります。
だからこそ、 媒体の機能を理解してから構造を考える ことが重要です。
STEP3|分けなくても検証できないか考える
ここが、私が特に大切にしているところです。
新しい検証をするからといって、 必ず新しいキャンペーンを作る必要はありません。
まず、
レポートの切り口を変えれば確認できない?
広告だけ追加すれば検証できない?
と考えます。
それでも、
目標を分ける必要がある
入札戦略を分ける必要がある
配信条件上、同じ構造では検証できない
のであれば、キャンペーンを分けます。
つまり、 「分けること」から考えるのではなく、「分ける必要があるか?」から考える ということです。
STEP4|十分な配信量を確保できるか考える
構造を分ければ分けるほど、予算やCVも分散します。
そこで、 「この構造で、それぞれ十分な配信量を確保できるか?」 も確認します。
たとえば予算10万円を、
細かく分けることで、管理しやすくなることもあります。
一方で、 分けすぎることで、各配信単位の予算やデータが少なくなりすぎないか も考える必要があります。
この順番で考えると、構造がグッと作りやすくなるよ!
⑥ NG / OK|キャンペーンを量産する前に考えたいこと
NG|検証するたびに新しいキャンペーンを作る
↓
新しいキャンペーンを作る
↓
また別の検証をする
↓
さらにキャンペーンを作る
↓
予算・CVデータが分散
↓
なぜ分けたのか分からなくなる
キャンペーンを分けること自体がNGなのではありません。
たとえば、 同じ予算を別々に持たせて、条件を揃えた検証をしたい のであれば、キャンペーンを分けることも選択肢になります。
問題なのは、 目的を持たずに、毎回新しいキャンペーンを作ること です。
OK|検証目的から構造を決める
↓
どの階層で設定できる?
↓
今の構造のまま検証できる?
↓
予算やCVが分散しすぎない?
↓
必要なら分ける
↓
結果を次の構造に反映
キャンペーン構造は、 最初に作って終わり ではありません。
運用していく中で、
ここは分けた方が判断しやすかった
この部分はまとめても問題なかった
ということも分かってきます。
その結果をもとに、 キャンペーン構造そのものもPDCAしていく と考えています。
結果を見ながら「まとめる・分ける」をどんどん見直していこう!
⑦ まとめ|「何個作る?」ではなく「なぜ分ける?」を考える
1.キャンペーン構造に絶対的な正解はない
商品、目標、予算、媒体、検証内容によって、適した構造は変わります。
大切なのは、 「正しい構造を覚えること」ではなく、「なぜこの構造にするのか説明できること」 です。
2.媒体ごとの設定階層を理解する
キャンペーンで設定できること。
広告グループ・広告セットで設定できること。
広告で設定できること。
これを理解していないと、検証したいことに対して適切な構造を作れません。
3.必要以上に細分化しない
構造を細かくすればするほど良い、というわけではありません。
予算やCVデータが分散しすぎないかを考えながら、 本当に分ける必要があるところだけ分ける ことが大切です。
キャンペーン構造を考えるとき、
「私は何を検証したいんだろう?」
「なぜ、ここを分ける必要があるんだろう?」
と考えてみます。
そして、自分の広告配信の結果を見ながら、 より成果を出しやすく、より判断しやすい構造 に改善していきます。
自分で理由を説明できる構造を作れるようになろう!
これも、自分自身でPDCAを回せる広告運用者になるために大切な考え方だと思っています。

