機械学習(AI)がかなり自動でやってくれますよね。
じゃあ田中くん、広告運用って機械学習(AI)に全部任せればいいと思う?
機械学習(AI)が最適化してくれるなら、その方がいい気もします。
じゃあ逆に、何を目標にするかまで機械学習(AI)が決めてくれるのかな?
それは人が決めないとダメそうですね。
今回は、機械学習(AI)に任せることと、人が決めることを分けて考えてみよう!
① 機械学習(AI)は何をしている?|設定された目的に向けて配信を最適化する
Google広告では、 Smart Biddingなどで 機械学習(AI) が使われています。
たとえば飲食店で、
を設定し、 入札戦略として CV数最大化 を使っているとします。
この場合、 機械学習(AI)は広告オークションごとに、
この状況ではどのくらい入札する?
どの広告機会を優先する?
といった予測や判断を行いながら、 入札を調整します。
↓
利用できるシグナルを確認
↓
CVにつながる可能性を予測
↓
入札額などを自動調整
↓
設定された目的に向けて最適化
ここで重要なのは、
機械学習(AI)が「何でも自由に考えて広告を運用している」わけではありません。
機械学習(AI)は、 広告主が設定した目標やコンバージョンなどを前提に、 その目的へ近づくように配信を最適化します。
つまり、
機械学習(AI)は「設定されたゴールに向けた細かな配信判断」を得意とする と考えると分かりやすいです。
② 機械学習(AI)が得意なこと|大量のデータから細かな配信判断をする
では、 機械学習(AI)は何が得意なのでしょうか。
一言でいうと、
大量かつ細かな配信判断
です。
たとえば、 同じ 「新宿 居酒屋」 という検索でも、
など、 広告オークションごとに状況は異なります。
たとえば、
スマホ
平日14時
スマホ
金曜19時
この2人に対して、 人が毎回、
Bには320円
のように判断するのは現実的ではありません。
機械学習(AI)は、 こうした大量の広告機会に対して、 オークションごとに予測しながら入札を調整する ことを得意としています。
ただし、
細かな配信判断が得意なことと、「何を目標にすべきか」を決められることは別です。
③ 人が決めること|機械学習(AI)に何を目指してもらうかを設計する
機械学習(AI)が細かな配信判断をしてくれるなら、 人は何をするのでしょうか。
人が担うのは、
「何を達成したいのか」「何を成果として機械学習(AI)へ渡すのか」を決めること。
です。
たとえば飲食店でも、
ネット予約を増やしたい
電話予約を増やしたい
宴会予約の売上を増やしたい
では、 広告の目的が違います。
事業目標
広告目標
CV設計
計測設計
予算
入札戦略
訴求・クリエイティブ
結果の評価
シグナルを分析
CV可能性を予測
オークションごとに判断
入札額を調整
設定された目的へ最適化
つまり、
機械学習(AI)に任せる前に、「何をゴールとして渡すか」を人が設計する 必要があります。
④ 目標を決めるのは人|何を増やすべきかは事業によって違う
たとえば、 同じ飲食店でも、 事業上の課題によって目標は変わります。
同じ 「予約を増やす」 でも、 本当に増やしたいものは違います。
機械学習(AI)は、 広告主が設定した目的に向けて最適化できます。
しかし、
一番重要な成果は何?
という事業上の目的を、 機械学習(AI)が自動的に正しく決めてくれるわけではありません。
だから人が、
利益を増やしたい?
新規予約を増やしたい?
平日の稼働率を上げたい?
と考え、 広告のゴールへ落とし込みます。
機械学習(AI)は目的に向けて最適化する。何を目的にするかは人が決める。
事業目標から広告のゴールを決めよう!
⑤ CVを決めるのは人|機械学習(AI)に何を「成果」として渡す?
機械学習(AI)を活用するうえで、 特に重要なのが コンバージョン設計 です。
たとえば飲食店で、 次の行動を計測できているとします。
ここで、 どの行動を機械学習(AI)に増やしてほしい成果として渡すのか は非常に重要です。
最終的な予約獲得に近いゴールを渡す
予約完了ではなく、 中間行動を増やす方向へ最適化
たとえば、 本当に増やしたいのは 予約完了 なのに、
という行動を主要な最適化対象としていたら、 機械学習(AI)はその行動を増やす方向へ配信を最適化する可能性があります。
もちろん、 中間行動をmCVとして活用することが有効なケースもあります。
ただし、
「計測できるからCVにする」ではなく、「何を増やしたいか」からCVを設計する。
ことが重要です。
「取れる数字」ではなく、「増やしたい成果」から決めよう!
⑥ 機械学習(AI)は配信を最適化する|細かな判断は機械学習(AI)に任せる
目標やCVが決まったら、 機械学習(AI)はその設定をもとに 配信を最適化します。
たとえば、
と設定したとします。
機械学習(AI)は広告機会ごとに、
この状況ではCVしやすそう?
どのくらい入札する?
どの広告機会を優先する?
といった予測をしながら、 オークションごとの入札を調整します。
↓
CVを設定
↓
入札戦略を設定
↓
機械学習(AI)
↓
オークションごとに予測
↓
入札・配信を調整
↓
配信結果が蓄積
ここで注意したいのが、 機械学習(AI)が動いているから、人は何も変更してはいけない という意味ではないことです。
逆に、 自動入札だからといって、
目標CPAを大きく変更する
CV設定を頻繁に変更する
予算を大きく上下させる
といった変更を繰り返すと、 何が成果に影響したのか評価しにくくなる ことがあります。
大切なのは、
ではなく
「今、何が起きている?」
から判断することです。
細かな配信判断は機械学習(AI)に任せ、人は問題が起きている場所を見つけて必要な改善を判断する と考えると分かりやすくなります。
⑦ 結果を評価するのは人|広告成果が事業成果につながった?
最後に大切なのが、
機械学習(AI)が出した結果を、事業として評価するのは人。
ということです。
たとえば、 機械学習(AI)によって 予約数が増えたとします。
広告指標だけを見ると、 改善しているように見えます。
でも、 実際には、
割引利用の予約ばかり増えた
宴会予約が減った
欲しい客層と違う予約が増えた
という可能性もあります。
たとえば、
CPA 4,000円
20,000円 → 8,000円
だったら、
と考える必要があります。
最終的には、
など、 事業側の数字までつなげて評価します。
機械学習(AI)に全部任せる?人が全部操作する?|どちらでもない
ここまで整理すると、 広告運用は、
のどちらでもありません。
何を目指す?
何をCVにする?
何をテストする?
どう評価する?
データを分析
CV可能性を予測
オークションごとに判断
入札を調整
人は「方向」を決める。機械学習(AI)は「その方向へ進むための細かな配信判断」をする。
機械学習(AI)に任せる前に確認したいこと
機械学習(AI)を活用した広告運用で成果を出したいなら、
ではなく、 まず土台を確認します。
↓
② 広告の目的は決まっている?
↓
③ CVは適切?
↓
④ 正しく計測できている?
↓
⑤ 入札戦略は目的に合っている?
↓
⑥ 必要なデータを渡せている?
↓
⑦ 事業成果まで評価できている?
この土台がズレていれば、 機械学習(AI)が間違ったことをしているのではなく、
人が設定したゴールに向けて、機械学習(AI)が正しく最適化している ということもあります。
目標・CV・計測を整えて、正しい方向へ最適化できる状態を作ろう!
広告運用における機械学習(AI)は、 人の代わりにすべてを考えてくれる存在ではありません。
事業目標
CV設計
計測
訴求
最終評価
データ分析
CV可能性の予測
入札判断
配信最適化
大切なのは、
人がやる?
という二択ではありません。
何を機械学習(AI)に任せ、何を人が判断するのかを分ける ことです。
広告運用者の役割は、 設定をたくさん変更することではありません。
機械学習(AI)が正しい方向へ最適化できるように、目標・データ・環境を設計し、その結果を評価する ことが重要です。
だから、
機械学習(AI)は配信を最適化する。何を目指し、その結果をどう評価するかは人が決める。
これが、 機械学習(AI)を活かした広告運用の基本です。


