「今だけ50%OFF!」って訴求がすごく伸びてるみたいです!
田中くんはどうしようと思ってる?
割引を大きく出した広告を作ればいいかなって思ってます!
ちなみに、その会社はなぜその広告で成果が出たんだろう?
割引が強かったからじゃないんですか?
でも、商品・価格・ターゲット・知名度・LPも同じかな?
広告だけ見ても、そこまでは分からないですね。
成功事例は「真似する答え」じゃなくて「仮説を作るヒント」として使うといいよ!
① 広告初心者が陥るワナ|「他社で成功した=自社でも成功する」と考えていない?
広告運用をしていると、他社の成功事例を見る機会があります。
「この業界では価格訴求が強い」
「このLPに変えてCVRが改善した」
「このクリエイティブでCTRが2倍になった」
こうした事例を見ると、
「じゃあ、うちも同じことをやればいいんじゃない?」
と思うことがあります。
成功事例を参考にすること自体は、悪いことではありません。
むしろ、 新しい仮説を作るための材料 としてとても役立ちます。
でも、
他社で成功した施策が、自社でも同じように成功するとは限りません。
なぜなら、広告成果はクリエイティブひとつだけで決まっているわけではないからです。
価格
ブランド認知
ターゲット
市場環境
広告予算
LP
オファー
営業・接客
計測方法
など、さまざまな条件が影響しています。
広告だけを見て、 「これが成功要因だ」 と決めつけるのは危険です。
見えている施策と、本当に成果を生んだ要因は同じとは限りません。
表面ではなく、成果が出た条件まで見にいこう!
② 本当にそう?|成功事例は「答え」ではなく「結果」
たとえば、 「動画広告に変えたらCPAが改善した」 という成功事例があったとします。
ここで、
↓
CPA改善
↓
動画にすれば成果が良くなる
と考えたくなります。
でも、本当に動画だったから改善したのでしょうか。
冒頭の訴求がターゲットに刺さった?
出演者がユーザーに近く、自分ごと化された?
オファーも同時に変わっていた?
LPも改善されていた?
配信対象も変わっていた?
など、さまざまな可能性があります。
「動画だったから成功した」と、「動画広告を使ったときに成功した」は同じではありません。
私たちが外から見られるのは、 成功したあとの一部 であることが多いです。
だから成功事例を見るときは、
「何をやった?」
だけではなく
「なぜ、それが効いた?」
まで考える必要があります。
「動画だから」ではなく、「動画の何がユーザーに効いた?」まで深掘りしてみよう!
③ なぜそうなる?|成果は「施策 × 条件」で変わる
同じ施策を実施しても、会社によって結果が変わる理由は、
成果は「施策」だけではなく、「その施策が置かれた条件」によって変わるからです。
たとえば、同じ 「初回50%OFF」 という訴求でも、
商品理解が進んでいて、最後の一押しとして割引が効く
そもそも商品への信頼や必要性が十分伝わっていない
では、同じ結果になるとは限りません。
条件①|ユーザーが違う
年齢・悩み・検討度・購入理由などが違えば、刺さる訴求も変わります。
品質を重視する人
安心感を重視する人
今すぐ必要な人
まだ情報収集している人
同じ広告でも、誰に見せるかで反応は変わります。
条件②|商品・サービスが違う
競合と似た商品に見えても、
品質
サポート
ブランド力
購入までのハードル
提供エリア
などが違えば、ユーザーの判断も変わります。
条件③|広告の先が違う
広告が同じように良くても、その先のLPやフォームが違えばCVRは変わります。
↓
LP
↓
フォーム
↓
CV
他社が広告で成果を出しているように見えても、 LP・オファー・フォームまで含めた設計が強い のかもしれません。
条件④|予算・配信量が違う
月10万円の広告と、月1,000万円の広告では、できるテストの量も、集まるデータ量も違います。
大きな予算で成功した複雑なテスト設計を、小さな予算でそのまま再現すると、 データが分散して判断できなくなる こともあります。
条件⑤|市場・タイミングが違う
成功した時期そのものも重要です。
流行
競合状況
市場の成熟度
商品の新規性
半年前に成果が出た施策が、今も同じように効くとは限りません。
つまり、 成功事例からコピーするべきなのは「形」ではなく「考え方」 です。
ユーザー・商品・LP・予算・市場まで見ると、真似するべき部分が見えてくるよ!
④ 具体例|競合の「価格訴求」が成功していたらどう考える?
たとえば、競合企業が、
という広告で成果を出していたとします。
これを見て、
↓
価格訴求が強い
↓
自社も50%OFFを前面に出す
とそのまま真似するのが、表面的な見方です。
私なら、まず 「なぜ価格訴求が効いた?」 を考えます。
購入を迷っていた人への最後の一押しだった?
通常価格が高く、割引インパクトが大きかった?
競合より明確に安かった?
セール時期とユーザー需要が合っていた?
広告だけでなくLPにも同じオファーが明確に出ていた?
と仮説を広げます。
自社の条件と比較する
次に、自社に同じ条件があるかを確認します。
| 確認項目 | 競合 | 自社 |
|---|---|---|
| 認知度 | 高い | 低い |
| 価格 | 通常価格が高い | もともと低価格 |
| ターゲット | 顕在層中心 | 潜在層中心 |
| LP | 割引理由・条件が明確 | 価格以外の価値訴求中心 |
もし条件が大きく違うなら、 同じ50%OFF訴求が同じように効くとは限りません。
そのまま真似せず、仮説に変換する
そこで、
「この業界では価格が意思決定に強く影響するのでは?」
という仮説に変換します。
そして自社では、
VS
価格メリットを強調した訴求
のように、自社の条件に合わせたテストをします。
成功事例は、そのまま実行するのではなく「自社でも同じ仮説が成り立つ?」を検証する。
その仮説を、自社の条件に合わせて小さく試してみよう!
⑤ 私ならどう判断する?|成功事例を見るときの6ステップ
STEP1|何が成功したのかを確認する
まず、 「何をもって成功と言っているのか?」 を確認します。
CVRが上がった?
CPAが下がった?
CV数が増えた?
売上が増えた?
CTR改善だけなのか、最終成果まで改善しているのかで、事例の意味は変わります。
STEP2|何を変えたのかを整理する
次に、 どんな変更をしたのか を確認します。
訴求?
ターゲット?
LP?
オファー?
予算?
複数の変更が同時に行われている場合、 ひとつだけを成功要因と断定しない ようにします。
STEP3|「なぜ効いた?」を考える
ここが一番重要です。
「何をやった?」ではなく、「なぜユーザーが動いた?」
を考えます。
価格メリットを感じた?
自分ごと化できた?
商品を理解しやすくなった?
今行動する理由ができた?
STEP4|成功した条件を整理する
次に、
商品
価格
認知度
市場
予算
LP
オファー
など、成果の背景にある条件を考えます。
STEP5|自社との違いを見る
他社と自社を比べて、
違う条件はどこ?
その違いは成果に影響しそう?
を考えます。
ここで、 そのまま再現できない理由 が見えてきます。
STEP6|自社の仮説に変えてテストする
最後に、成功事例をそのままコピーするのではなく、
↓
なぜ成功した?
↓
成功要因の仮説
↓
自社に当てはまる?
↓
自社向けにテスト
↓
結果から学習
成功事例を「答え」ではなく「仮説の材料」として使う ことが大切です。
最後は必ず、自社のデータで確かめよう!
⑥ NG / OK|「成功事例をコピーする運用」と「成功理由を検証する運用」
NG|成功した施策をそのまま真似する
↓
「動画が正解だ」
↓
自社も動画を作る
↓
成果が出ない
↓
「うちでは動画はダメ」
この考え方では、 なぜ成功したのかも、なぜ失敗したのかも分かりません。
OK|成功理由を仮説にして検証する
↓
何が改善した?
↓
なぜ動画が効いた?
↓
商品理解が深まったのでは?
↓
自社でも同じ課題がある?
↓
商品理解を高める動画をテスト
↓
結果を確認
↓
学習
成功事例から学ぶべきなのは、 「その会社が何をやったか」だけではありません。
「どんなユーザー心理やボトルネックに対して、その施策が効いたのか?」
まで考えることで、自社にも応用できる学びになります。
施策の形ではなく、その裏にある狙いを持ち帰ると応用しやすいよ!
⑦ まとめ|成功事例は「真似するもの」ではなく「考える材料」
1.他社で成功したから、自社でも成功するとは限らない
広告成果は、ひとつの施策だけで決まりません。
商品
価格
LP
オファー
ブランド
予算
市場
など、さまざまな条件によって変わります。
2.成功した「施策」ではなく「理由」を見る
他社が動画広告で成功したなら、
「動画にすればいい」 ではなく、
「なぜ動画が効いた?」
を考えます。
3.自社と他社の条件を比べる
同じ業界でも、 ターゲット・価格・知名度・予算・LP などは違います。
その違いを確認することで、 何をそのまま使えて、何を自社向けに変える必要があるのか が見えてきます。
4.成功事例を「仮説」に変えて、自社データで確かめる
↓
なぜ成功した?
↓
成功要因を仮説化
↓
自社にも当てはまる?
↓
自社向けにテスト
↓
データで判断
他社の成功事例は、とても参考になります。
自分では思いつかなかった訴求や、クリエイティブ、LP、施策を知るきっかけになります。
でも、
成功事例は「そのまま真似する答え」ではありません。
大切なのは、
と考えることです。
そして最後は、 自社の広告で実際に検証する。
他社からヒントをもらって、最後は自社のデータで答えを見つけていこう!
成功事例を参考にしながらも、 自分たちのユーザー・商品・数字を見て判断する。
それが、自分自身でPDCAを回せる広告運用につながっていくと考えています。

